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私は30年チョット前に証券会社を退職して、無職で公認会計士の試験に挑戦しました。当時の証券会社は給料がよく、小金を貯めこんでいたため、しばらくその小金で生活できると思ったからです。


当時、「支店長の給料は立つ」と言われていました。何のことか分からない人が99%だと思います。当時、証券会社の給料は銀行振込みではなく手渡しでした。支店長の給料は破格であったため、どっしりとし給料袋が立ったのです。
実際、証券会社2年目の私のボーナスを大手監査法人のボーナスが追い越したのは、私が入所してから7~8年経ってからです。もちろん大手監査法人はボーナスは比較的大人しくて、その分、給料の額に比重が置かれていますので、両者を単純に比較をすることは、給与総額という点では、ミスリードしますが、

私は昨年、長く務めた会計事務所を退職して、独立する道を選びました。そして、その会社といつまで継続するかは分かりませんが、一旦、業務委託契約を結んでいます。週2~3日の出勤ですが、ある程度固定的に収入が入ってくるのは魅力的で、勉強するにはうってつけの環境であります。まさにラッキーだったのかもしれません。

資格は、現在、公認会計士を持っています。「いいじゃない」と思われる方が大部分だと思います。登録すれば税理士となって税理士業務もできますし、公認会計士として監査業務もできます。しかし、この資格、監査を続けていく人にとっては参入障壁のあるとてもいい資格でありますが、監査業務を行わない人にとっては肩書だけの資格というのが、率直な私の感想です。

もちろん、優秀で早期に独立を考えた人なら、勤務しながら毎日コツコツと勉強することでしょう。そして、監査と税務を一通り勉強した後は、今度は税務実務の勉強のため、税理士法人に入所することでしょう。私はというと監査にしばらく残り、その後は財務デューデリジェンスや不正調査などの部門に異動しましたので、組織で働く業務ばかり、独立して税務で飯を食うには不向きな業務ばかりでした。これらは、資格は基本的に必要ではなく、無資格者であっても実力があれば問題ありません。
ですから、私の税務知識はとても乏しかったのです。もちろん、法人税は監査の経験からある程度は理解していますが、所得税や消費税は怪しく、ましてや相続税は皆無に等しいと言っていいでしょう。

そのような訳で、税理士登録する前に税務知識を底上げする必要がありました。それにうってつけだったのがファイナンシャル・プランニング技能士の試験だったのです。ご存じのように、この試験は6つのパートに分かれています。
1.ライフプランニングと資金計画
2.リスク管理
3.金融資産運用
4.タックスプランニング
5.不動産
6.相続・事業承継
4と6はまさに税務そのもの、1は年金等に係る所得控除、2は生命保険・損害保険に係る税務、3は金融商品の所得税、5は不動産に係る譲渡所得(所得税)というように、それぞれのパートで税務がちりばめれれています。そして、3級レベルではこれら税務の全体像を理解するのに最適な難易度だったのです。正直、税理士試験はある程度の人を落とすための試験ですから、かなり詳細な知識を必要とします。「実務でそこまで必要かな?」と思うような難易度でさえあります。それに軽はずみでチャレンジして難しすぎて砕けていたのが今までの私だったのです。


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